【薬剤師監修】毛包炎(毛嚢炎)の市販薬って?ドラッグストアで買える薬を4つ紹介
毛包炎(毛嚢炎)は深刻な病気ではありませんが、場合によっては悪化ししこりが熱をもったり、膿がたまって痛みが出たりする原因になる恐れもあります。
清潔にしていれば放っておいても1週間程度で治ることが多い毛包炎ですが、長期にわたり改善しない場合や目立つところにあり早く治したい場合は市販薬による治療を試してみましょう。
この記事では、そんな毛包炎(毛嚢炎)の市販薬を紹介します。
毛包炎(毛嚢炎)で気になる方は、早めに薬剤師や医師に相談することがおすすめです。ただ、「薬剤師や医師に相談するのは恥ずかしい」「病院に行く時間がない」という方もいるでしょう。
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この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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毛包炎(毛嚢炎)とは
毛包炎(毛嚢炎)とは、その名のとおり毛包にできる炎症です。
毛を包んでいる部分を「毛包」と言い、普段は露出していませんが、外的刺激などを受けることで炎症を引き起こす場合があるのです。
毛包炎(毛嚢炎)の原因
引っかき傷やかすり傷といった外部の刺激によって毛包に細菌が入り込み、毛包炎(毛嚢炎)を引き起こすと言われています。
毛穴があるところであればどこにでもできる可能性があり、男性はひげそりなどが原因でなることも多いです。
原因菌は主に黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの化膿菌ですが、緑膿菌やマラセチアによって発症する場合もあります。
毛包炎(毛嚢炎)の症状
ニキビと同じように赤みを帯びて皮膚が盛り上がります。
中に膿が溜まっており、悪化すると「せつ」と呼ばれるしこりのような粉瘤になり発熱や痛みなどの症状があらわれます。
さらに悪化すると周りの毛包に広がり、「よう」という大型な炎症となって体調不良などを引き起こす可能性があるので早めに対処できるよう注意してください。
毛包炎(毛嚢炎)の対処法
頭皮を清潔に保ち、環境を整えてください。
軽度な毛包炎(毛嚢炎)であれば、1週間程度で回復することが多いです。
早めに治したい場合や症状が軽い場合は、OTC医薬品などの市販薬を使ってみましょう。
毛包炎(毛嚢炎)に効果のあるおすすめの市販薬
毛包炎(毛嚢炎)にはさまざまな市販薬があります。
- ドルマイシン軟膏
- ベトネベートN軟膏AS
- テラマイシン軟膏a
- フルコートf軟膏
それぞれを紹介します。
ドルマイシン軟膏
(引用:Amazon)
ドルマイシン軟膏はゼリア新薬が販売している第2類医薬品です。
二種類の抗生物質を配合しており幅広い抗菌作用が期待できます。
成分 | コリスチン硫酸塩(硫酸コリマイシン) 50000単位、バシトラシン 250単位 添加物:白色ワセリン、流動パラフィン |
値段 | 6g:600円、12g:1,000円 |
販売元 | ゼリア新薬工業 |
取扱説明書に「長期連用しないこと」と記載されています。
5、6日使ってみて症状が改善されない場合、医師に相談しましょう。
テラマイシン軟膏a
(引用:Amazon)
同じく抗生物質の第2類医薬品です
成分はテラマイシンとすこし違いますが、抗菌作用を持った二種類の抗生物質が配合されている点は同じです。
成分 | オキシテトラサイクリン塩酸塩 :30mg(力価) ポリミキシンB硫酸塩:10,000単位 添加物:白色ワセリン、流動パラフィン |
値段 | 6g:750円 |
販売元 | 武田コンシューマーヘルスケア |
こちらもドルマイシン軟膏同様長期連用はせずに、症状の回復が見られない場合は医療機関を受診してください。
ベトネベートN軟膏AS
(引用:Amazon)
ベトネベートN軟膏ASはステロイドと抗生物質配合の第2類医薬品です。
成分 (100g中) |
ベタメタゾン吉草酸エステル:0.12g フラジオマイシン硫酸塩:0.35g(力価) 添加物:流動パラフィン、ワセリン |
値段 | 5g:1,050円(税込み1,155円) |
販売元 | 第一三共ヘルスケア |
ベタメタゾン吉草酸エステルがステロイド成分で、こちらは「強い(Strong)」にランク付けされるステロイドです。
ステロイドはこのように、効果の強弱によって5段階のランクが定められています。
ステロイド剤であるため、長期使用・大量使用は副作用の可能性があります。
毛包炎の市販薬を購入する際は事前に自分の症状などを薬剤師に話し、相談の上で決めましょう。
フルコートf
(引用:Amazon)
フルコートfもステロイドと抗生物質配合の第2類医薬品です。
成分 (1g中) |
フルオシノロンアセトニド:0.25㎎ フラジオマイシン硫酸塩:3.5g(力価) 添加物:パラベン、ラウリン酸ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、サラシミツロウ、ワセリン |
値段 | 5g:税込み1,078円 10g:税込み1,980円 |
販売元 | 田辺三菱製薬 |
ベトネベートN軟膏ASよりもステロイドの含有量は低いです。
ただし、ステロイドは作用がしっかりしているので、含有量が低くても漫然とした長期使用はおすすめできません。
また、市販薬では毛嚢炎、毛包炎に効く飲み薬はないので、市販薬を使用する場合は塗り薬になりますので注意しましょう。
市販薬で効果がなかった場合は皮膚科を受診しよう
毛包炎(毛嚢炎)は、軽度の症状であれば上記で紹介したような市販薬でも十分に改善が見込めます。
しかし、なかなか改善しなかったり炎症の範囲が広かったりと症状が重い場合は、皮膚科を受診し医師による診断を受けましょう。
毛包炎(毛嚢炎)を放置してしまうと、生活に支障がでて生活の質が下がることにもつながってしまうためなるべく早く医療機関を受診することをおすすめします。
毛包炎(毛嚢炎)のよくある質問
最後に、毛包炎(毛嚢炎)に関するよくある質問をまとめておきます。
ここで回答するのは以下の3つです。
- 毛包炎の原因は?
- 毛包炎とはどういう症状なの?
- 毛包炎に効くおすすめの市販薬は?
それぞれ解説します。
毛包炎の原因は?
毛包炎(毛嚢炎)は毛穴があるところであればどこでも発症する可能性があり、引っ掻き傷や擦り傷が原因となって引き起こされる症状です。
男性の場合、髭剃りなどで起きる小さな傷をきっかけに発症することが多いため、髭剃りをする際は傷がつかないように気をつけておこないましょう。
毛包炎とはどういう症状なの?
毛包炎(毛嚢炎)を発症すると、患部がニキビと同じように赤みを帯びて皮膚が盛り上がります。
膿が溜まってしまい、悪化すると「粉瘤」と呼ばれるしこりのようなものができ、発熱や痛みがでることもあります。
悪化しないうちに対処をしましょう。
毛包炎(毛嚢炎)に効くおすすめの市販薬は?
毛包炎(毛嚢炎)を治療する場合、以下の市販薬を使うことで症状の改善が見込めます。
- ドルマイシン軟膏
- ベトネベートN軟膏AS
- テラマイシン軟膏a
- フルコートf
お近くの薬局で購入可能です。
まとめ
毛包炎(毛嚢炎)の市販薬についてまとめます。
- 毛包炎(毛嚢炎)は毛包の炎症
- 傷などから細菌が入り、炎症が起きる
- ひどいと発熱や体調不良を引き起こしかねない
- 軽度であれば市販薬で回復することもある
まずは薬剤師や医師に相談し、自分に合った市販薬を選んでもらいましょう。