【薬剤師監修】ミノキシジルの副作用って?副作用が出る確率は?厚生労働省のデータで詳しく解説
「ミノキシジルの発毛剤を使いたいけど、副作用が気になる」
「ミノキシジルの発毛剤はどんなの?起きる確率は?」
これから薄毛治療をはじめようと思っている方は、ミノキシジルの副作用が気になりますよね。
ミノキシジルに限ったことではありませんが、薬には少なからず副作用のリスクがあるので気をつけてください。
この記事では、そんなミノキシジルの副作用に関して次の点を解説します。
- ミノキシジルの副作用について
- ミノキシジルの副作用が起こる確率
- ミノキシジルの副作用が起きたときの対処法と起こさないための防止策
ミノキシジルは国内の商品を使用し、外用薬で治療すれば副作用を心配しすぎる必要はありません。
記事の後半では、「おすすめの発毛剤」も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
-
北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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ミノキシジル外用薬の副作用
ミノキシジル外用薬の副作用は、発毛剤の添付文書によると4種類あります。
- 皮膚
- 精神神経系
- 循環器系
- 代謝系
それぞれ詳しく解説します。
皮膚
ミノキシジルの副作用としてもっとも多く報告されているのが皮膚に関するトラブルです。
- 頭皮の発疹・発赤
- かゆみ・かぶれ
- ふけ
- 使用部位の熱感等
参考:ヒックスミノキシジル5
実際の症例としては次のようなものがあります。
ミノキシジル5%製剤の副作用発現率8.0% n=50
副作用内訳(皮膚症状・・・湿疹2.0%、毛のう炎・・・2.0%、接触皮膚炎2.0%、臨床実験異常・・・総コレステロール値上昇2.0%)出典:大正製薬
全体的な副作用の発現率は8%で、その中の8割は皮膚に関するものでした。
残りの2割は検査値異常でしたが、いずれも重篤なものはありませんでした。
皮膚症状の具体的な内訳としては以下のものが挙げられます。
ミノキシジルの有害事象として,男女を通して瘙痒,紅斑,落屑,毛包炎,接触皮膚炎,顔面の多毛などが報告されている.
いずれの場合も重篤な副作用ではないため、心配しすぎる必要はありません。
ただし、これらの副作用が発現したにも関わらず使用を続けると、皮膚症状が悪化していってしまう可能性があります。
使用を中止しても症状が収まらない場合はかならず医師に相談しましょう。
精神神経系
精神神経系の副作用は以下のとおりです。
- 頭痛
- 気が遠くなる
- めまい
参考:ヒックスミノキシジル5
厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分について」によると、特に「頭痛」を発現する方が多いです。
ただ、発現率は0.33%程度※です。
※参考:厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分について」
※平成21年2月23日~平成25年2月22日の調査による「頭痛」の副作用の種類別発現症例(件数)率(%)
循環器系
循環器系の副作用が起きる可能性もあります。
- 原因の分からない急激な体重増加
- 手足のむくみ
参考:ヒックスミノキシジル5
ただ、古いデータにはなりますが、厚生労働省によると「循環器系の副作用はミノキシジルとほとんど関係ない(関係を疑うことは難しい)」と発表されています。
ミノキシジルと循環器系の副作用との関連性については、米国において行われた約20,000例の疫学調査で関連がないとの結果が得られており、直ちにミノキシジルとの関係を疑うことは難しいと考えられる。
出典:厚生労働省
一方で、次のような方は「注意して使用する必要がある」とアナウンスしています。
- 高血圧、低血圧で現在治療を受けている人
- 狭心症等、心臓に障害のある人
これらに該当する方は、事前に医師に相談するのがおすすめです。
代謝系
このような循環器系の副作用が起きる可能性もあります。
- 胸の痛み
- 心拍が速くなる
参考:ヒックスミノキシジル5
厚生労働省の調査では「血圧上昇」などの副作用も認められていますが、発現率は0.2%※程度です。
※参考:厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分について」
※平成21年2月23日~平成25年2月22日の調査による「血圧上昇」の副作用の種類別発現症例(件数)率(%)
ミノキシジル内服薬の副作用
ミノキシジルには「ミノタブ(ミノキシジルタブレット)」と呼ばれる内服薬も存在します。
こちらの副作用は以下のとおりです。
- 胸痛
- 動悸
- 息切れ
- 呼吸困難
- うっ血性心不全
- むくみ
- 体重増加
ミノタブは国内において治療薬として承認されていないため、使用は自己責任となります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ミノキシジルで副作用が起きる確率
ミノキシジルで副作用が起きる確率は「リアップX5プラスネオの発毛効果データ」によると「約8%」です。
平成21年2月23日~平成25年2月22日におこなわれた厚生労働省の臨床結果では、以下の数字となっています。
調査症例数 | 3,072 |
副作用発現症例数 | 271 |
副作用発現件数 | 378 |
副作用発現症例率(%) | 8.82% |
各症例の発現率は以下のとおりです。
症例 | 副作用の種類別発現症例(件数)率(%) |
皮膚および皮下組織障害 | 2.28% |
精神障害 | 0.03% |
神経系障害 | 0.55% |
眼障害 | 0.13% |
耳および迷路障害 | 0.07% |
心臓障害 | 0.23% |
血管障害 | 0.03% |
胃腸障害 | 0.07% |
腎および尿路障害 | 0.03% |
一般・全身障害および投与部位の状態 | 6.25% |
臨床検査 | 0.39% |
※参考:厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分について」
※平成21年2月23日~平成25年2月22日の調査による
ミノキシジルで副作用が起きた場合の対処法
このようにミノキシジルには少なからず副作用が報告されています。
副作用が起きたときのために、あらかじめ対処法を頭に入れておきましょう。
対処法は以下の2つです。
- 使用を中断する
- 医師に相談する
それぞれ解説します。
使用を中断する
まずはミノキシジルの使用を中断してください。
使用を中断しなければ、症状がより悪化する危険性があります。
添付文書にも次のように書かれています。
次の部位には使用しないてください。
…(中略)…
(2)湿疹あるいは炎症(発赤)等がある頭皮。
[きず等を悪化させることがあります ]出典:ヒックスミノキシジル5
医師に相談する
使用を中断したのち、医師に相談しましょう。
あらかじめ近隣の皮膚科やAGAクリニックを頭に入れておくとすぐに行動できます。
ミノキシジルの副作用を防ぐには
大事なのは「副作用の防止」です。
副作用のリスクを最小限に抑えるためのポイントを3つ紹介します。
- 持病のあるかたはあらかじめ医師に相談する
- 5%濃度の外用薬を使う
- 飲み薬ではなく塗り薬を使う
持病のあるかたはあらかじめ医師に相談する
健康状態に問題がなければ、副作用のリスクはほとんどありません。
しかし、厚生労働省の報告にもあったとおり、血圧や心臓に持病がある方は医師に相談してください。
オンライン診療に対応しているAGAクリニックはこちらで紹介しています。
5%濃度の外用薬を使う
国内で承認されているのは「最大5%濃度のミノキシジル」だけです。
海外製の濃度10%、15%といったミノキシジル発毛剤もありますが、以下の理由でおすすめできません。
- 国内で承認されておらず、副作用が起きても救済制度の対象外となり自己責任・自己負担となる
- ミノキシジル濃度が高くなればなるほど、副作用のリスクも高くなる危険性がある
飲み薬ではなく塗り薬を使う
ミノタブは副作用のリスクが非常に高いです。
実際に、「AGAガイドライン」では「推奨度:D(行うべきではない)」と使用を推奨されていません。
2022年3月現在において、「AGAガイドライン」で「推奨度:D(行うべきではない)」とされているのはミノタブだけです。
ミノタブは、国内どころか世界のどこでも承認されていません。
ミノキシジルは内服ではなく外用を使いましょう。
発毛剤ならヒックスミノキシジル5
ミノキシジルの副作用についてまとめます。
- ミノキシジルには少なからず副作用を引き起こす危険性がある
- 主に皮膚に対する副作用が報告されている
- 副作用の発現率は約8%である
- かならず「ミノキシジル濃度5%」の外用薬を使う
- 6%以上の発毛剤や飲み薬は使わない
「副作用のリスク」が少なく「発毛効果」が高いのは、「5%濃度のミノキシジル外用薬」です。
5%濃度のミノキシジル外用薬としておすすめなのが「ヒックスミノキシジル5」です。
ヒックスミノキシジル5は国内最大のミノキシジル濃度で、1本あたり3,000円とリーズナブルに購入できます。
さらにネットで簡単に注文できるため、誰かにバレたり恥ずかしい思いをしたりする必要はありません。
ヒックスミノキシジル5の購入はこちらをご覧ください。
ミノキシジルの副作用に関するよくある質問
最後に、ミノキシジルの副作用に関するよくある質問をまとめておきます。
ここで回答するのは以下の4つです。
- 外用薬にはどのような副作用がある?
- 内服薬にはどのような副作用がある?
- 副作用が発生する確率は?
- 副作用が起きた場合はどうすればいい?
それぞれ解説します。
外用薬にはどのような副作用がある?
ミノキシジル外用の薬副作用には以下の4週類が報告されています。
- 皮膚
- 精神神経系
- 循環器系
- 代謝系
症状が出てしまった場合は直ちに使用をやめ、医師に相談しましょう。
内服薬にはどのような副作用がある?
ミノキシジル内服薬には以下のような副作用が報告されています。
- 胸痛
- 動悸
- 息切れ
- 呼吸困難
- うっ血性心不全
- むくみ
- 体重増加
なお、ミノキシジルの内服薬は国内では承認されていないため、自己責任での服用になるため、注意が必要です。
副作用が起きた場合はどうすればいい?
副作用が万が一発生してしまった場合の対処法は以下の2つです。
- 使用を中断する
- 医師に相談する
そのまま使用し続けてしまうと危険ですので、気をつけましょう。
副作用が発生する確率は?
副作用が発生してしまう確率は以下のようになっています。
症例 | 副作用の種類別発現症例(件数)率(%) |
皮膚および皮下組織障害 | 2.28% |
精神障害 | 0.03% |
神経系障害 | 0.55% |
眼障害 | 0.13% |
耳および迷路障害 | 0.07% |
心臓障害 | 0.23% |
血管障害 | 0.03% |
胃腸障害 | 0.07% |
腎および尿路障害 | 0.03% |
一般・全身障害および投与部位の状態 | 6.25% |
臨床検査 | 0.39% |
※参考:厚生労働省「ミノキシジルのリスク区分について」
※平成21年2月23日~平成25年2月22日の調査による
このように、非常に低確率であるため副作用を過度に恐れる必要はないでしょう。