薄毛や抜け毛治療は皮膚科でできる？違いやAGAクリニックの選び方を解説

「AGAによる薄毛は近所の皮膚科でも治療できる？」
「AGAクリニックと皮膚科は治療内容は変わらない？」

髪の毛は頭皮から生えているため、このような疑問を持つのは自然なことです。
しかし、皮膚科とAGAクリニックには大きな違いがあります。

本記事では、皮膚科でのAGA治療とクリニックの選び方について解説しています。

この記事でわかること

皮膚科で可能な薄毛治療の範囲
AGAクリニックと皮膚科との違い
AGAクリニックの選び方

記事を最後まで読むことでAGAクリニックと皮膚科の違いがわかり、「どちらを選ぶべきなのか」を決定できます。

この記事の監修者

中川陽子薬剤師・医学修士

北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてＡＧＡや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。

AGA以外の薄毛や抜け毛の診察治療は皮膚科で可能

症状によりどの診療科にかかるのかを決めますね。
症状が違うと、原因や治療も異なりそれぞれ専門性が高いからです。
具体的には以下のように考えてください。

AGA以外が原因：皮膚科
AGAが原因：AGA専門クリニック

薄毛や抜け毛の原因はAGA以外にもあります。

以下のような症状があれば皮膚科で治療を受けることをおすすめします。

抜け毛や薄毛の症状	原因
	考えられる病名
一部分だけ円形状に髪が抜ける	ストレス、アトピー、ホルモンバランスの変化など
	円形脱毛症
皮膚の赤みフケかゆみを伴う	皮膚の疾患
	脂漏性皮膚炎、接触皮膚炎など
毛髪のボリュームが全体的に減る体毛の脱毛が見られる	ホルモンの異常
	バセドウ病、甲状腺機能低下症など

これらはAGAの症状ではありません。
皮膚科を受診しましょう。

AGAによる薄毛かどうかを断定するためにも、迷った時には早めに皮膚科あるいは内科を受診してみてください。
内科的な原因がない場合、AGAの可能性が高まるため、AGAクリニックに相談してみることをおすすめします。

AGA治療の場合は専門クリニックへ

AGAによる薄毛や抜け毛の症状は、皮膚科や内科が原因の場合とは異なります。

頭頂部の地肌が透けて見える
おでこの生え際が後退してくる
抜け毛が短い細い
前より髪全体のボリュームが減った

このような症状にあてはまる場合、AGAクリニックの受診がおすすめです。
薄毛や抜け毛の原因がAGAである場合、治療しないまま放っておいても症状が改善しません。
放置すれば、最終的に多くの髪が抜け落ちてしまいます。

AGAは進行性の薄毛症状であるため、皮膚科よりも専門クリニックでの早期治療がベストです。
内服薬と外用薬を併用した適切な服薬治療により、早ければ3〜6ヶ月ほどで効果を実感できる人もいます。

AGAかわからない場合は先に皮膚科を受診がおすすめ

抜け毛や脱毛の範囲が額や頭頂部に広がっている場合、AGAが疑われます。
まずは専門クリニックで治療を受けましょう。

しかし、薄毛の原因が「AGAかどうか」は判断が難しく
また、いきなり専門クリニックを受診するのは心理的なハードルが高いものです。

不安な場合には、まず通い慣れた皮膚科を受診してみることをおすすめします。
皮膚科でも薄毛治療を受けることが可能ですし、気心の知れたお医者さんであれば安心して薄毛の悩みを相談できます。

「時間がなくて皮膚科にも行けない」という方は、薄毛管理アプリである「HIX（ヒックス）」を使ってみるのがおすすめです。
HIXを使えば、自分の頭皮や薄毛の状態を毛髪診断士とAIが診断してくれます。

無料でできるので、まずは気軽に使ってみましょう！
HIXの使用感などは以下の記事で詳しく解説しています。

【男性必見】HIX（ヒックス）ってどんなアプリ？実際に使ってみた！最新の口コミ・評判も紹介

AGAクリニックと皮膚科の違い

AGAクリニックと皮膚科の大きな違いは「治療の目的」です。

AGAクリニックの治療目的	皮膚科の治療目的
発毛、育毛	現状の維持

AGAクリニックでは育毛治療はもちろんのこと、積極的な発毛治療もおこなっています。
また、AGAに特化しているので、皮膚科では対応しきれない専門的な薄毛治療が可能です。
一方、皮膚科では、基本的に現在の毛髪を維持できるような治療に留まります。

治療の目的が違うことで、AGAクリニックと皮膚科には次のような違いもあるのです。

受けられる治療の種類
保険が適用されるかどうか
薄毛治療の症例数

具体的な違いについては以下で解説していきます。

受けられる治療の種類

AGAクリニックと皮膚科で受けられる主な治療の種類については次のようになっています。

AGAクリニックの治療方法

皮膚科の治療方法

プロペシアの処方
ザガーロの処方
ミノキシジル内服薬の処方
独自に配合した内服薬の処方
ミノキシジル外用薬の処方
育毛メソセラピー
HARG療法
自毛植毛

投薬治療が基本

（プロペシア、ザガーロの内服薬の処方、ミノキシジル外用薬の処方）

AGAクリニックでは皮膚科でも処方される治療薬の他、有効成分を独自に配合した薬や、国内未承認薬であるミノキシジル内服薬の処方も可能なところも多いです。
さらに、投薬治療だけでなく「育毛メソセラピー」や「HARG療法」などの注入療法、後頭部の髪を薄い部分に移植する「自毛植毛」などもおこなっています。

皮膚科では、投薬治療にプロペシアしか処方していない場合もあります。
AGAクリニックとは違い、薄毛治療の専門医がいるとは限らないため、受けられる治療には限りがあるのです。

保険が適用されるかどうか

AGA治療は、どの病院で治療しても健康保険は適用されません。
すべて自由診療となるため、治療にかかる費用はすべて実費です。

しかし、皮膚科のAGA以外の薄毛治療では、一部で保険が適用される症状もあります。
たとえば、円形脱毛症では保険診療での「ステロイド外用剤」「ステロイド局所注射」「液体窒素治療」などがおこなわれています。

脂漏性皮膚炎の場合には、抗真菌薬やステロイドが含まれた塗り薬とローションタイプの外用薬などによる治療がおこなわれますが、この場合も保険診療の対象です。

円形脱毛症の治療に関しては以下の記事をご覧ください。

【薬剤師監修】円形脱毛症の治療薬をガイドラインに則って紹介！推奨度が高いものを厳選

薄毛治療の症例数

AGA専門のクリニックと皮膚科では、薄毛治療の症例数が圧倒的に違います。
AGA専門のクリニックでは、経験豊富な医師が効率的な治療をおこなうため、相談や診察も患者の立場に寄り添って対応してくれます。

同じ症状でも、薬の効果が同じであるとは限りません。
AGAクリニックでは、その人に合った治療で薄毛の悩みを改善しています。

AGAクリニックの選び方

ここからは、AGAクリニックの選び方について解説していきます。
大事なのは以下の2つです。

通いやすい場所を選ぶ
プライバシーに配慮されているかどうか

安心してAGA治療を受けるためにも大事なことですので、しっかり確認して選んでください。

通いやすい場所を選ぶ

まず、AGAクリニックが通いやすい場所にあることに重点を置きましょう。
AGA治療は、治療を開始してから効果を実感するまでに最低でも３～6ヶ月の時間がかかります。
また、その後も継続する必要があるため、自宅や勤務先から通いやすい場所にあるクリニックがおすすめなのです。

たとえば、「口コミの評判が良いから」と電車で往復何時間もかかる、駅から遠い場所にあるなどのクリニックを選ぶと、治療自体を諦めてしまうことになりかねません。
近いところで治療を再開する場合、またはじめから相談・診察・検査などを受けることになります。
そうすると、余計な時間や費用がかかってしまうのです。