【薬剤師監修】AGAと年齢は関係ある?年齢問わず早期治療が大切!
「AGA(男性型脱毛症)と年齢って関係あるの?」
「髪が薄くなってきたような気がするけど、若くてもAGAになる?」
男性なら、誰でも一度はAGAや薄毛を気にしたことがあるでしょう。
年を取れば取るほど薄毛になりやすいのはたしかですが、若い人でもAGAを発症するケースはあります。
そこでこの記事では、AGAと年齢の関係について解説しています。
- AGAと年齢の関係性
- 治療が可能な年齢
- AGA治療は年齢により効果や副作用が異なるのか
「具体的にどうすればいいのか」がわかり、将来の薄毛に備えられるので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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AGAと年齢の相関関係
AGAはどの年齢でも発症する可能性があります。
老化ではなく、体内の酵素である「5αリダクターゼ」が男性ホルモンを抜け毛作用のあるDHT(ジヒドロテストステロン)に変えることで発症するからです。
よって、AGAと年齢の相関関係については次のことが言えます。
- 10代や20代で発症することもある
- 年齢よりも遺伝的な要因が大きい
以下で詳しく解説していきます。
10代や20代で発症することもある
AGAの原因は男性ホルモンが多いため、若い人でも発症する可能性があります。
調査結果でも、そのことを裏付けるデータが報告されています。
年代 | 発症率 |
20〜29歳 | 6% |
30〜39歳 | 12% |
40〜49歳 | 32% |
50〜59歳 | 44% |
60〜69歳 | 51% |
70〜79歳 | 61% |
15歳~96歳 | 32% |
このデータでわかるとおり日本人のAGA発症率は32%であり、3人に1人は抜け毛や薄毛に悩んでいるのです。
また、若い人であっても「AGAを発症する可能性がある」と分かります。
中高年に比べると発症率が低いため「自分は大丈夫」と楽観視している人も多いでしょう。
株式会社リクルートライフスタイルがおこなった「薄毛に関する意識調査2019」によると、初めて薄毛が気になった年齢は以下のとおりです。
- 10代以下の男性:2.8%
- 20代前半:8.4%
- 20代後半:12.8%
参考:株式会社リクルート「Q. 薄毛に関して何歳くらいから気になり始めましたか。」
このようにほとんどの10代・20代は「自分は薄毛である」と感じていません。
しかし、年齢を重ねることで発症するケースも多いため、若いうちからの対策が大切です。
10代・20代の薄毛、すなわち「若ハゲ」に関しては下の記事でまとめています。
年齢よりも遺伝的な要因が大きい
AGAの大きな原因は、年齢よりもむしろ遺伝によるものです。
髪の生え際や頭頂部の毛乳頭細胞には、抜け毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を受け取る「アンドロゲンレセプター」が存在します。
アンドロゲンレセプターは、X染色体に存在していることが分かっているのです。
男性の染色体は「XY」であり、父親の「Y染色体」と母親の「X染色体」を受け継いでいます。
そのため両親だけでなく、母方の家系に薄毛の人がいると隔世遺伝する可能性が高くなるわけです。
また、抜け毛の原因となるDHTは、男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼの結合により生成されます。
その5αリダクターゼの活性度は父親から受け継がれることが分かっているのです。
つまり、父親が薄毛の場合にもAGAになりやすいことになります。
「AGAになりやすい人」の特徴に関しては下の記事をご覧ください。
AGA治療には年齢制限がある
AGAに気付いたら、早めに治療することをおすすめします。
ただし、AGA治療を受けられる年齢には制限があり、原則20歳以上が対象です。
クリニックでのAGA治療は、フィナステリドやデュタステリドなど男性ホルモンに働きかける薬の服用が中心になります。
フィナステリドやデュタステリドは、未発達な未成年が服用すると成長や生殖器の発達に影響を及ぼす可能性があるのです。
そのため、これらの薬は未成年の場合、使用できません。
ただし、未成年であってもクリニックに相談することは可能です。
また、18歳以上はミノキシジル配合の発毛剤で薄毛治療することもできます。
HIXミノキシジル5なら1本あたり3,000円で購入できるのでおすすめです。
AGA治療は年齢によって効果が出づらいということはない
AGA治療を開始する年齢によって、効果の違いが出ることはありません。
年齢に関わらず、適切な治療を受ければ効果を期待できます。
大事なのは、AGAの発症から「どれだけ早く治療を開始できるか」ということです。
中高年であっても軽度なうちに早期治療すれば、効果を早く実感することが期待できます。
薬の種類を抑えられる可能性もあるでしょう。
一方、年齢が20歳であっても、進行が重度なら治療の効果も出づらくなります。
「もうこんな年齢だから」「まだ若いから」というのではなく、AGA発症から治療開始までの期間が治療の効果を左右することになるのです。
ただ、中には「自分がAGAなのかどうかわからない」という方もいますよね。
抜け毛の増加や薄毛は、AGAだけが原因ではありません。
「自分がAGAなのかどうか」を適切に把握しましょう。
「AGAかどうか」を判断するにはAGA管理アプリであるHIX(ヒックス)がおすすめです。
HIXは毛髪の写真を撮影して送るだけで、毛髪診断士とAIが薄毛状態を分析してくれます。
無料で使えるので、ぜひ試してみてください。
詳しい使用感は下の記事で解説しています。
AGAと年齢に関するよくある質問
AGA治療を受ける際には、事前に分からないことや不安な点をまとめておきましょう。
ここでは3つの「よくある質問」を紹介します。
- 若いほど効果があるの?
- 高齢の方が副作用が出やすいということはある?
- AGA治療は一生続ける必要はある?
ぜひすべて目を通しておいてくださいね。
若いほど効果があるの?
AGA治療は、年齢が若いほど効果を感じられるというわけではありません。
大切なのは「AGAの発症から治療開始までの期間を短くすること」です。
症状に気付いた時点ですぐに治療を開始すれば、効果を早く感じられる可能性があります。
「まだ若いから大丈夫」と放っておくと、AGAの症状はどんどん進行していきます。
重度になってから治療を開始すると、効果が出にくくなってしまうのです。
一方、たとえ50歳だったとしても、症状が始まってから時間が経っていなければ、早期の治療によって効果を実感できる可能性は高くなります。
高齢の方が副作用が出やすいということはある?
どんな薬にも副作用があり、人によっては強く出てしまう場合もあるでしょう。
しかし、高齢だからといってかならずしも副作用が出やすいとは限りません。
基本的に、AGA治療薬による副作用に年齢の違いはないです。
ただし、高齢になると、なんらかの持病を抱える人が増えます。
持病を抱える人がミノキシジル発毛剤を使用した場合、強い血管拡張作用や血圧降下作用により副作用が起こる可能性もあります。
また、持病を治療するために医師から処方されている薬と併用したことで、思わぬ副作用に見舞われるケースもあるでしょう。
もっとも、AGA治療薬による副作用はほとんど起きません。
詳しくは下の記事をご覧ください。
AGA治療は一生続ける必要はある?
AGA治療に期限はなく、一生続けなければいけないということもありません。
しかし、治療を中断すると元の状態に戻ってしまう可能性が高いので気をつけてください。
改善したのは治ったわけではなく、治療の効果により保たれていただけに過ぎません。
良い状態を保ちたいのであれば、なるべく長く治療を継続する必要があります。
ただし、ある程度の改善が見られていた場合は、医師の判断で治療薬の量や種類を変更することも可能です。
また、年齢を重ねるうちに、同世代と比較して薄毛が気にならなくなる場合もあります。
その場合には、治療を中断するという選択肢も出てくるでしょう。
まとめ
AGA治療と年齢の関係についてまとめます。
-
- AGAはどの年齢でも発症する可能性がある
- 薄毛の原因は年齢よりも遺伝によることが大きい
- AGA治療の効果や副作用に年齢は影響しない
- 効果を持続させるには治療の継続が必要
AGAと年齢は関係ありませんが、早期発見・早期治療が大事です。
「若いから大丈夫」などと考えるのではなく、早めに治療をはじめましょう。