U字ハゲの原因とは?基礎知識と治療法をご紹介!
「おでこが広くなっている気がする」
このような男性に気を配ってほしいのが「U字はげ」です。
U字はげはAGAの進行パターンで、頭頂部がゆっくり後退するというものです。
ただ、具体的に何が原因なのか、治療法はなんなのか、を知りたい方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、以下の点を解説します。
- U字ハゲの基礎知識
- U字ハゲの3つの原因
- U字ハゲに効果的な2つの治療法
記事を最後まで読むことで、科学的なエビデンスとともに「これからどうすればいいのか」がわかります。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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U字ハゲの基礎知識
U字ハゲとは、AGAによる薄毛パターンの一つです。
AGAは主に3つのパターンがあります。
もっともポピュラーなのが「M字はげ」です。
M字はげは生え際がM字のような形で後退します。
O字は生え際の後退が見られたあとに、頭頂部が薄くなってくるパターンです。
U字は、M字とO字のいわゆる「複合型」であり、非常に厄介な薄毛の進行パターンだと考えてください。
U字ハゲの特徴
U字ハゲの特徴は、生え際の後退とともに前頭部全体が薄くなります。
M字、O字に比べて割合は高くありません。
カッコイイ株式会社の調査によると、M字やO字などに比べて「非常に少ない」と明らかになっています。
出典:PR TIMES
ただ、上述したとおり、進行のパターンとしてはM字やO字より「深刻である」と考えるべきです。
前頭部全体が薄くなっていくため、他人から「薄毛だ」と気づかれやすいのです。
もっとも、進行パターンが違うだけで原因はM字やO字と変わりませんし、治療方法も同じです。
科学的根拠に基づいた治療方法をはじめれば、改善できる可能性はあります。
なお、前頭部より先に頭頂部が薄くなってきた場合、「カッパハゲ」などと呼ばれる「O字」のパターンである可能性が高いです。
カッパハゲに関しては、下の記事で解説しています。
U字ハゲの原因は?
U字ハゲを治療するうえで大事なのが「正しく原因を理解すること」です。
ここでは3つの原因を紹介します。
- ほとんどはAGA
- AGAは遺伝要素も大きい
- 血流の悪化が原因の場合も
それぞれ解説します。
ほとんどはAGA
U字ハゲの原因は、ほとんどがAGAです。
そもそもU字ハゲはAGAの進行パターンの一つだからです。
AGAの原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる男性ホルモンにあります。
DHTが脱毛タンパクや脱毛因子を放出し、毛母細胞にダメージを与えるのです。
DHTは5αリダクターゼと呼ばれる酵素によって作られます。
5αリダクターゼが男性ホルモンであるテストステロンをDHTに変化させてしまうわけですね。
AGAに関しては下の記事をご覧ください。
AGAは遺伝要素も大きい
AGAのなりやすさは遺伝要素も関係します。
どういうことかというと、「AGAになりやすい遺伝子」は親族から受け継がれる可能性があるのです。
まず、5αリダクターゼの活性度は「顕性(優性)遺伝で受け継がれる」と考えられています。
父親がAGAなら自分もAGAになりやすいと言えるわけです。
さらに、DHTはアンドロゲンレセプターと結びつくのですが、アンドロゲンレセプターの「感度が高いかどうか」も遺伝との関係が示唆されています。
遺伝的背景としては X 染色体上に存在する男性ホルモンレセプター遺伝子の多型や常染色体の 17q21 や20p11 に疾患関連遺伝子の存在が知られている.
「X染色体上に存在する」ということは、母方の祖父が「感度の強いアンドロゲンレセプター遺伝子」を持っていれば、自分にも遺伝する可能性があるといえます。
詳しくは下の記事をご覧ください。
血流の悪化が原因の場合も
AGAではなく、一時的に抜け毛が増えた結果、たまたま「U字ハゲになった」という可能性もあります。
一時的な抜け毛にはさまざまな原因があるので注意してください。
- ストレス
- 寝不足
- 生活習慣の悪化
- 偏った食事
- 誤ったヘアケア
いずれの場合も頭皮に悪影響が及んで、AGAとは関係がないものの、薄毛になってしまう危険性があるのです。
この場合、原因を解決すれば、再び髪が生えるようになります。
一方でAGAの場合、治療をはじめない限りどんどん進行していき、最終的に髪のほとんどが抜け落ちてしまいます。
U字ハゲの治療法は?
次に、U字ハゲの治療法を3つ説明します。
- AGAは治療を受ける
- 生活習慣を見直す
- 頭皮ケアを行う
U字ハゲの主な原因はAGAです。
「AGAではない」と思わずに、まずはAGAを疑うのがおすすめです。
AGAは治療を受ける
上述したとおり、AGAはしっかりと治療を受けなければなりません。
なぜなら、どんどん進行するからです。
AGAの治療方法として「AGAガイドライン」で推奨されているのが以下のとおりです。
フィナステリドの内服 | 5αリダクターゼのはたらきを阻害してAGAの進行を食い止める |
デュタステリドの内服 | 5αリダクターゼのはたらきを阻害してAGAの進行を食い止める |
ミノキシジルの外用 | 毛母細胞に作用して、髪の成長と発毛を促す |
詳しくは後述する「具体的な治療法は?」で解説します。
生活習慣を見直す
原因がAGAだとしても、AGAじゃなかったとしても、生活習慣を見直すのは大事です。
生活習慣が乱れているとAGAの治療効果も弱まってしまいかねないからです。
生活習慣を見直すべきポイントは以下をご覧ください。
- 喫煙しない
- 過度に飲酒しない
- バランスの良い食生活を心がける
- 十分な睡眠時間を確保する
- 適度な運動をする
- 髪の毛をていねいにケアする
- 定期的にストレス発散する
中でももっとも気をつけるべきなのが喫煙です。
喫煙は血行を悪化させてしまう恐れがあるうえに、「DHTレベルを上昇させる」という報告もあります。
生活習慣に関しては下の記事をご覧ください。
頭皮ケアを行う
ていねいに頭皮をケアすることで、血行を促進させられます。
以下の点に気をつけて頭皮ケアしましょう。
- 自分の肌質に合ったシャンプーを使う
- シャンプーをするときは力を入れすぎない
- しっかりと洗い流す
- なるべく早めにドライヤーを当てて乾かす
- こまめにヘアマッサージする
とくにヘアマッサージは、研究によって「ミノキシジルの効果を高める」ことが示唆されています。
詳しくは下の記事でまとめています。
具体的な治療法は?
ここからはU字ハゲの具体的な治療法を紹介します。
主に以下の2つです。
- AGA治療では内服薬や外服薬を使用
- 植毛・増毛という手も
AGA治療では内服薬や外服薬を使用
もっともポピュラーな治療方法が、上述したフィナステリド・デュタステリドの内服とミノキシジルの外用です。
これらは個別に使うのではなく、併用するのがおすすめです。
ただ、フィナステリド・デュタステリドは医師に処方してもらわないと手に入りません。
個人輸入で安く購入することもできますが、偽物だったり副作用が起きたときの救済制度が使えなかったりとデメリットも多いのです。
これからAGA治療を検討する場合、まずは「ミノキシジルの外用」からはじめることをおすすめします。
ミノキシジルはフィナステリド・デュタステリドと違って通販でも購入可能です。
さらに、現在は昔と違ってジェネリック剤も多く発売されており、値段が非常にリーズナブルになっています。
「はじめてミノキシジル発毛剤を使う」という方におすすめなのはこちらで紹介しています。
植毛・増毛という手も
フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルで効果がなかった場合、以下の治療方法があります。
メソセラピー | 頭皮にミノキシジルや成長因子を注射で直接注入する治療法 |
植毛 | 後頭部や側頭部の髪を皮膚組織ごと採取し、気になる箇所に植え替える治療法 |
どちらも高い効果が期待できる一方、安全性が十分に検証されておらず、有効性を示す臨床試験データの数も少ないのが現状です。
さらに、フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルに比べて非常に高額です。
AGAは常に治療を続けなければなりません。
まずは上記の治療法を1年ほど続けて、それでも効果がなかったときにメソセラピーや植毛を検討しましょう。
まとめ
U字はげについてまとめます。
- U字はげはAGAの可能性が高い
- M字・O字の混合型とされており、非常に深刻
- AGAの場合、内服薬・外用薬でしっかり治療する
- AGAの場合でもそうでない場合でも、生活習慣を見直す
- 改善しない場合はメソセラピーや植毛を検討する
大事なのは「早期発見・早期治療」です。
もし「U字はげなのかも」と感じたら、まずはHIX(ヒックス)で専門家に相談してみてください。
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