白髪の原因には栄養不足もあった!?オススメの食べ物をご紹介!
「最近白髪が増えてきた…」
「白髪におすすめの食べ物が知りたい」
白髪を発見すると「なんとか改善したい」という気持ちになりますよね。
そこで今回、以下の点を詳しく解説します。
- 白髪の仕組み・原因
- 白髪を改善したい人が摂るべき栄養素5選
- 白髪を改善したい人が摂るべき栄養素が多く含まれている食品ランキング
記事を最後まで読むことで「どういった栄養素を摂ればいいのか」がわかり、白髪の改善が期待できるでしょう。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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白髪の仕組み
はじめに知っておかなければならないのは、「白髪の仕組みや原因は研究段階である」という点です。
つまり、確たる仕組み・原因がわかっていないのが現状なのです。
ただ、その中でも有力視されているものがあります。
- 白髪はメラニン色素の低下で起きる
- 原因①加齢やストレス
- 原因②栄養不足
詳しく解説します。
白髪はメラニン色素の低下で起きる
白髪はメラノサイトのはたらきが低下し、メラニン色素が減ることで起きると考えられています。
人間の髪の毛が白くなるのは,色素細胞がなくなってしまい,メラニンを生成できなくなるのが主な原因です。
出典:岐阜大学
メラニン色素が減少する原因も研究段階ですが、後述するとおり「加齢やストレス」「栄養不足」が示唆されています。
原因①加齢やストレス
加齢によって、メラニン色素が減少すると言われています。
また、ストレスも原因の一つです。
…ストレスをマウス(C57BL/6J 系統の黒毛マウス)に与えたところ、いずれのストレスでも白髪化の誘導が見られました。
出典:日本基礎老化学会
したがって、白髪を防止するためには、できる限りストレスを溜めないことが大事です。
原因②栄養不足
栄養不足もメラニン色素減少を招きかねません。
メラノサイトが活動できるのは、血液から栄養を受け取っているからです。
したがって、血液が足りなくなると、メラノサイトのはたらきが低下し、メラニン色素が減少してしまう恐れがあるわけです。
また、栄養が偏っていると、そもそも髪自体が十分に育ちません。
結果的に、白髪だけでなく一時的な薄毛にもなりかねないので注意してください。
白髪を防ぐ栄養素とは
ここからは白髪の防止が期待できる栄養素について解説します。
白髪の防止が期待できる栄養素は以下の5つです。
- 髪を構成する「タンパク質」
- タンパク質の代謝を促す「亜鉛」
- メラニンの元となる「チロシン」
- メラノサイトを活発にする「ヨウ素」
- メラノサイトを活発にする「ビタミンB12」
髪を構成する「タンパク質」
タンパク質は髪の主成分です。
そもそもタンパク質が不足すると、髪が十分に成長しません。
タンパク質はさまざまな食品に多く含まれています。
そのため、基本的に不足することはないでしょう。
ただし、無理なダイエット・過度な食事制限はタンパク質不足を招き、髪が十分に育ちにくくなる恐れもあるので気をつけてください。
タンパク質の代謝を促す「亜鉛」
体内で吸収されたタンパク質はアミノ酸に分解され、髪の主成分となるケラチンに変化します。
このケラチンを作るサポートをするのが亜鉛です。
亜鉛は髪を作るうえで非常に重要な役割を担う一方で、日頃から意識しないとなかなか摂取できず、吸収されにくいという性質があります。
詳しくは下の記事をご覧ください。
メラニンの元となる「チロシン」
チロシンはアミノ酸の一つで、メラニンのもととなる栄養素です。
メラノサイトでは、チロシンというアミノ酸からチロシナーゼという酵素の働きでメラニンを作っています。
出典:先端技術大賞応募論文
ただし、メラノサイトがなくなってしまうと、チロシンをいくら摂取してもメラニンは生み出されません。
メラノサイトを活発にする「ヨウ素」
メラノサイトを活発にするのがヨウ素です。
ヨウ素はヨードとも呼ばれる必須ミネラルの一つです。
メラノサイトを活発にすると言われている一方で、厚生労働省は推奨量を一日0.13mgに定めています。
※参考:日本人の食事摂取基準(2020 年版)
過剰摂取してしまうと、甲状腺機能低下症などを引き起こす危険性があるので気をつけてください。
メラノサイトを活発にする「ビタミンB12」
ビタミンB12もメラノサイトを活発にすると言われています。
上述したタンパク質、亜鉛とともに、ビタミンは「髪の三大栄養素」と呼ばれることも少なくありません。
栄養素別おすすめ食べ物
ここからは上述した栄養素別に、おすすめの食べ物を紹介します。
ただ、大事なのは「栄養バランス」です。
あくまで参考程度に考え、栄養のバランスが偏らないよう注意してくださいね。
「タンパク質」を多く含む食べ物
「タンパク質」を多く含む食べ物は以下のとおりです。
100gあたりの食品 | タンパク質 |
ぶた ゼラチン | 87.6g |
鶏卵 卵白 乾燥卵白 | 86.5g |
カゼイン | 86.2g |
ふかひれ | 83.9g |
だいず 分離大豆たんぱく 塩分無調整タイプ | 79.1g |
参考:食品成分データベース
他にもかつお節やいわしなどに多く含まれています。
「亜鉛」を多く含む食べ物
「亜鉛」を多く含む食べ物は以下のとおりです。
100gあたりの食品 | 亜鉛 |
かき/くん製油漬缶詰 | 25.0mg |
かき/養殖/水煮 | 18.0mg |
小麦はいが | 16.0mg |
かき/養殖/生 | 14.0mg |
加工品/塩辛 | 12.0mg |
かき/養殖/フライ | 12.0mg |
参考:食品成分データベース
とにかく「かき」に多く含まれているようです。
合わせて下の記事もご覧ください。
「チロシン」を多く含む食べ物
「チロシン」を多く含む食べ物は以下のとおりです。
100gあたりの食品 | チロシン |
カゼイン | 5200mg |
乾燥卵白 | 3900mg |
にしん/かずのこ/乾 | 3700mg |
だいず 分離大豆たんぱく 塩分無調整タイプ | 3500mg |
だいず 分離大豆たんぱく 塩分調整タイプ | 3500mg |
参考:食品成分データベース
タンパク質を多く含む食べ物「第3位」だったカゼインが1位です。
カゼインは牛乳から脂肪とホエイを取り除いた不溶性固形成分で、プロテインなどの形に加工されて販売されています。
「ヨウ素」を多く含む食べ物
「ヨウ素」を多く含む食べ物は以下のとおりです。
100gあたりの食品 | ヨウ素 |
刻み昆布 | 230000μg |
ながこんぶ/素干し | 210000μg |
まこんぶ/素干し/乾 | 200000μg |
ほしひじき/ステンレス釜/乾 | 45000μg |
ほしひじき/鉄釜/乾 | 45000μg |
参考:食品成分データベース
上述したとおり、ヨウ素の推奨量は0.13mg(130μg)です。
これらはヨウ素が多く含まれていますが、ひとつまみ程度で十分量を摂取できます。
「ビタミンB12」を多く含む食べ物
「ビタミンB12」を多く含む食べ物は以下のとおりです。
100gあたりの食品 | ビタミンB12 |
しろさけ/めふん | 330μg |
しじみ/水煮 | 82.0μg |
あまのり/ほしのり | 78.0μg |
しじみ/生 | 68.0μg |
かたくちいわし/田作り | 65.0μg |
参考:食品成分データベース
圧倒的に多い「めふん」とは北海道の郷土料理で、雄鮭の中骨に付いている血腸を使った塩辛です。
白髪対策のためには、健康なカラダづくりを
最後に、白髪対策のためにかならず知っておいてほしい点を2つ紹介します。
- バランスの取れた食事を
- 食べないダイエットは禁物
バランスの取れた食事を
大事なのは食事のバランスです。
今回紹介した栄養素を重点的に摂取したとしても、栄養バランスが偏っていれば健康に悪影響を及ぼしかねません。
そうすると、白髪を改善できないどころか健康面でさまざまなリスクが生じてしまいます。
まずはバランスが取れた食事を心がけ、足りない部分はサプリメントなどで補いましょう。
食べないダイエットは禁物
食べない、もしくは過度なダイエットは禁物です。
栄養が頭皮や髪に行き渡らず、白髪が増えるどころか一時的な薄毛につながりかねません。
また、いきなり運動しすぎるのも控えるべきでしょう。
栄養が消費されてしまい、髪の成長に支障をきたす恐れがあります。
適度な運動を心がけるか、プロテインなどで栄養素をしっかり補給するようにしてください。
まとめ
白髪におすすめの食べ物をまとめます。
- タンパク質が多く含まれているのは豚肉や鶏肉
- 亜鉛が多く含まれているのはかき
- チロシンが多く含まれているのはカゼインや卵白
- ヨウ素が多く含まれているのは昆布
- ビタミンB12が多く含まれているのは塩辛や貝類
上述したとおり、大事なのは食事のバランスです。
今回紹介した栄養素を意識的に取り入れたうえで、食事のバランスを改善しましょう。