AGAは早期治療が効果的!その理由と治療方法を解説
病気は早期治療が大切と言われていますが、AGAも同様です。
しかし、薄毛治療は恥ずかしさが先立ち、なかなか治療に踏み切れないという人も少なくありません。
「気のせいかも知れない」
「生まれつきこんな感じだった」
このような思いから、対処が遅れてしまう人も少なくありません。
しかし、AGAは早期治療がなにより効果的なのです。
本記事では、専門家監修のもと以下の点を解説します。
- AGAは早期治療が大切な5つの理由
- AGAかもと思ったときにできるセルフチェック
- AGA治療と並行して気を付けたい生活習慣
記事の後半ではおすすめの治療方法も解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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AGAは早期治療が大切な5つの理由
AGAはクリニックでの早期治療が大事です。
その理由は5つあります。
- AGAは適切な治療をしないと進行し続ける
- 早期に治療することで有効性が高まる
- 治療にかかる費用を抑えられる
- ヘアサイクルの回数には上限がある
- コンプレックスを早く解消できる
以下ではAGAの早期治療の必要性を分かりやすく説明していきます。
AGAは適切な治療をしないと進行し続ける
AGAは適切な治療をしないと進行し続けます。
なぜかというと、風邪などの一時的な体調不良と違って体内に常に潜む「男性ホルモン」が原因だからです。
AGAはテストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変わることで発症します。
テストステロンをDHTに変えてしまうのが「5αリダクターゼ」です。
5αリダクターゼは酵素であり、薬によって働きを止めなければテストステロンをどんどんDHTに変えてしまいます。
最終的にAGAは進行を続け、髪のほとんどが抜けてしまうのです。
早期に治療することで有効性が高まる
AGA治療は「早期に治療することで有効性が高まる」と言われています。
早期治療の基準はさまざまですが、AGAの進行具合を9つに分類した「ハミルトン・ノーウッド分類」において「I型~III型」までを「AGA治療のゴールデンタイム」と呼び、有効性が高まるレベルとされています。
分類が下に進むほどAGAの薄毛レベルが進み、治療の有効性は低くなってしまいます。
生え際の後退に気付いた段階で治療をはじめるのがおすすめです。
治療にかかる費用を抑えられる
AGA治療はレベルによって治療方法が異なります。
たとえば、軽度な治療であればミノキシジルの発毛剤だけでケアできる可能性があります。
ミノキシジルは「AGAガイドライン」においてもっとも推奨されているうえに、1本あたり3,000円と非常にリーズナブルなのです。
しかし、AGAが進行するとミノキシジルだけでは十分な効果を得られなくなる可能性があります。
そうすると、フィナステリドやデュタステリドなどミノキシジルより高価な治療が必要になります。
さらに高価な発毛メソセラピーや自毛植毛になると、1回につき数十万円かかることも少なくありません。
ヘアサイクルの回数には上限がある
髪の毛は一度生えたら一生伸び続ける訳ではなく、古くなったら抜け落ち、また新たな髪が生え変わるのです。
この流れは「ヘアサイクル」と言われ、成長期・退行期・休止期で構成されています。
しかし、AGAを発症すると以下の表のようにヘアサイクルの「成長期」が健康時と比べ大幅に短くなるのです。
ヘアサイクルの回数には上限があり、健康な毛髪でも一生の内に15回~20回程度と言われています。
AGAになるとヘアサイクルの期間が短くなるため、通常より大幅に早いタイミングで上限を迎えることになりかねません。
そのため、早期治療によってヘアサイクルが短縮されるのを早い段階で止める必要があるのです。
コンプレックスを早く解消できる
自身の薄毛が多くの人の目に触れることでコンプレックスを感じてしまう人は少なくありません。
若い世代ほど見た目を気にする方が多いため、薄毛は大変なコンプレックスとなることが多いです。
いわゆる「若ハゲ」に関しては、下の記事をご覧ください。
AGAかもと思ったら?すぐにできるセルフチェック
AGAに気付くタイミングは人それぞれです。
ここでは「AGAかも」と思ったらすぐにできるセルフチェック方法を紹介します。
- 家族や親族に薄毛の人がいる
- 細い毛・フワフワとした毛が増えた気がする
- 抜け毛が増えた気がする
- 髪のボリューム不足でスタイリングしにくくなった
- 前頭部が後退している気がする
- 頭頂部・つむじの頭皮が透けている
- 不健康な生活習慣をしている
これらの項目で気になることがあれば、AGAの可能性が高いといえるでしょう。
あわせて以下の記事もご覧ください。
家族や親族に薄毛の人がいる
5αリダクターゼによって生み出されたDHTは、ホルモンの情報を受け取る受容体「アンドロゲンホルモンレセプター」と結びつきます。
アンドロゲンレセプターの感受性は女性から遺伝するため、母方の祖父が薄毛なら要注意です。
詳しくは下の記事をご覧ください。
細い毛・フワフワとした毛が増えた気がする
細くてフワフワした毛が増えてきた、またおでこの生え際や頭頂部の髪が細くなってきた場合にはAGAを発症している可能性があります。
AGAはヘアサイクルが短縮されることで、太く長くなる前に抜け落ちてしまうからです。
ヘアサイクルに関しては、下の記事で詳しくまとめています。
抜け毛が増えた気がする
健康な毛髪でも1日で50~100本程度は抜けると言われていますが、毎日200本を超える抜け毛があればAGAの可能性があります。
上述したとおり、ヘアサイクルが短くなって髪が抜けやすくなるからです。
ただ、抜け毛は季節的な要因などで一時的に増える場合もあります。
したがって、量よりも質に注目しましょう。
量よりも質に注目するべき理由は以下の記事で説明しています。
髪のボリューム不足でスタイリングしにくくなった
髪をスタイリングしても決まらない理由は、AGAによる髪のボリューム不足が関係している恐れがあります。
「セットが決まらない」
「スタイリングが長時間キープできない」
このような不満を感じるようになったら気をつけましょう。
前頭部が後退している気がする
AGAは主に前頭部から後退します。
さらに、ゆっくり後退するため自分ではなかなか気付きません。
いわゆる「M字ハゲ」が気になる方は下の記事をご覧ください。
頭頂部・つむじの頭皮が透けている
AGAは生え際が後退したあと、頭頂部・つむじ部分が抜け始めることもあります。
毛量が減って来た・頭頂部やつむじの頭皮が透けて見えるなどの状態であれば、AGAを発症している可能性があるので注意してください。
つむじはげに関しては下の記事でまとめています。
不健康な生活習慣をしている
生活習慣とAGAは関係がありません。
ただ、生活習慣が悪化すると、抜け毛が増えたり髪質が悪くなったりする恐れがあります。
生活習慣と薄毛の関係は下の記事をご覧ください。
AGA治療と並行して気を付けたい生活習慣
上述したとおり、生活習慣が良くないとAGA治療に支障をきたす恐れがあります。
以下の点に気を付けましょう。
- バランスの良い食事で必要な栄養を摂る
- 質の良い睡眠を取る
- 正しいヘアケアを行う
生活習慣を改善すれば頭皮環境が良くなり、AGA治療の効果が高まります。
バランスの良い食事で必要な栄養を摂る
バランスの良い食事は、健康な頭皮や髪の毛を作るのに役立ちます。
そのためには育毛効果の高い栄養素を積極的に摂っていくことがおすすめです。
おすすめなのは「髪の三大栄養素」とも呼ばれる以下の栄養素です。
- たんぱく質
- ビタミン
- 亜鉛
詳しい効果やおすすめの食べ物は下の記事をご覧ください。
質の良い睡眠を取る
最低でも5~6時間の睡眠時間を確保しましょう。
睡眠は髪の成長に必要なホルモンの分泌を促します。
睡眠時間を確保するだけじゃなく、「質」も大事です。
リラックスできる環境を整えるなど、質の高い睡眠が取れるよう工夫しましょう。
正しいヘアケアを行う
間違ったヘアケアは頭皮にダメージを与え、結果的に薄毛を加速させてしまうことになりかねません。
たとえば、髪の洗いすぎが挙げられます。
洗いすぎによる頭皮の乾燥は抜け毛の増加に繋がります。
正しいヘアケアの方法は以下の記事をご覧ください。
AGA治療はクリニックへ!自己流の治療での改善は難しい
「もしかしたらAGAかも知れない」と思ったら、クリニックで診断してもらいましょう。
AGAは、自分ひとりではなかなか改善できません。
その理由は3つあります。
- 生活習慣の改善ではAGAは治らない
- 市販の育毛剤では発毛効果は見込めない
- AGA以外の脱毛症の可能性もある
詳しくは以下で説明しています。
生活習慣の改善ではAGAは治らない
上述したとおり、生活習慣の改善ではAGAは治りません。
AGAの原因は生活習慣の乱れではなく男性ホルモンだからです。
したがって、規則正しい生活を送っていても、DHTが産出されればAGAを発症します。
反対に、不健康な生活でもDHTが産出されなければAGAになりません。
だからといって「生活習慣を改善しなければいい」というわけではありません。
生活習慣が良くなければ頭皮環境が悪化し、抜け毛の増加につながります。
AGA治療をはじめつつ、生活習慣も改善するのが大事です。
市販の育毛剤では発毛効果は見込めない
育毛剤では発毛効果は認められません。
なぜなら、育毛剤はその名のとおり「髪を育てるもの」だからです。
発毛効果を求めるなら育毛剤ではなく発毛剤を使いましょう。
なお、発毛剤はAGAクリニックに通わなくても購入できます。
「AGAクリニックに行ったほうが効果の高い発毛剤をもらえそうだ」
このように感じる方もいるでしょうが、ミノキシジルの濃度が同じなら発毛効果は変わりません。
たしかにAGAクリニックでは、ミノキシジル濃度10〜15%の発毛剤を処方してくれるところもあります。
しかし、国内で認められているのは5%までなので、10〜15%の発毛剤は未承認薬となり自己責任・自己負担がともないます。
国内最大濃度かつたったの3,000円で購入できるミノキシジル発毛剤はこちらをご覧ください。
AGA以外の脱毛症の可能性もある
脱毛症の原因のすべてがAGAという訳ではありません。
中には、他の原因で脱毛症状が生じている場合もあるのです。
たとえば以下のとおりです。
- 円形脱毛症
- 甲状腺疾患
- 牽引性脱毛症
- 新型コロナウイルスなどの感染
本当の病気を見逃さないためにも、脱毛症で悩んだ時にはクリニックで診断してもらいましょう。