AGAジェネリック治療薬は安全?副作用は?詳しくご紹介!
AGAは進行型という特徴があるため、発症した場合、根気強く治療を続ける必要があります。
その際にネックとなるのが、治療にかかる薬代です。
「AGAの治療費をもう少し抑えたい」
「ジェネリック治療薬があれば使ってみたい」
本記事ではこのような男性に向けて、以下の点を分かりやすく解説します。
- AGAのジェネリック治療薬の種類
- 新薬とジェネリック治療薬の共通点
- ジェネリック治療薬のメリット・デメリット
最後まで読むことで、たった5分程度で「なぜAGAのジェネリック剤がおすすめなのか」がわかります。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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ジェネリック医薬品とは
ジェネリック医薬品には次のような特徴があります。
- コストが掛からないため、安く手に入れられる
- 国の認可を得ている
詳しく解説します。
コストが掛からないため、安く手に入れられる
ジェネリック医薬品は、先発品に比べて安く手に入れられます。
その理由は、開発するために必要な費用が先発品よりかからないからです。
一般的に、新薬の開発には10年から18年におよぶ研究や試験が必要です。
新薬ができるまでに掛かる研究開発費用は、およそ200〜300億円にものぼります。
そのため、新薬が販売された場合、独占的に販売できる期間(特許期間)が設けられます。
ジェネリック医薬品は新薬の特許期間が過ぎたあと、新薬と同様の成分を用いて作られた医薬品です。
新薬を開発するために必要とされる費用がかからないため、新薬に比べると低価格で提供できるのです。
国の認可を得ている
ジェネリック治療薬は怪しい・怖い薬ではありません。
国の認可を得て、治療薬として認められているのです。
厚生労働省もジェネリック治療薬の使用を推奨しています。
厚生労働省は、目標の実現に向け、後発医薬品の使用促進のための施策に取り組んでいます。
価格が安くても新薬と同じ成分が使用されており、国の定める試験項目もクリアしています。
不安に思うことなく、安心して使用することができます。
AGAのジェネリック治療薬
AGAには3つの治療薬があります。
- プロペシア
- ザガーロ
- ミノキシジル外用薬
それぞれの効能やジェネリック治療薬の価格などを紹介します。
プロペシアのジェネリック治療薬
プロペシアはフィナステリドを有効成分として配合したAGA治療薬です。
フィナステリドは、5αリダクターゼの働きを抑制する効果があります。
5αリダクターゼは酵素の一種で、男性ホルモンの一種であるテストステロンをジヒドロテストステロンに変化させてしまうのです。
ジヒドロテストステロンはアンドロゲンレセプター(男性ホルモン受容器)と結合し、脱毛タンパクなどの脱毛因子を産生します。
つまり、フィナステリドによって5αリダクターゼの働きが抑制されると、ジヒドロテストステロンの産生量が減少します。
フィナステリドは国内における特許期間が過ぎているので、製薬会社各社からプロペシアのジェネリックが複数販売されています。
先発品のプロペシアが1ヵ月分約7,000〜8,000円程度なのに対し、ジェネリック治療薬の場合は4,000円〜5,000円程度です。
ザガーロのジェネリック治療薬
ザガーロはデュタステリドを有効成分として配合したAGA治療薬です。
フィナステリドと同様に5αリダクターゼの働きを阻害する効果があります。
ザガーロにはさまざまなジェネリック治療薬があります。
大きさやコーティングなどは異なりますが、すべて有効成分は同じです。
正規品のザガーロは1ヵ月あたり10,000〜12,000円程度ですが、ジェネリック治療薬は5,500〜7,000円程度です。
詳しくは下の記事をご覧ください。
ミノキシジルのジェネリック治療薬
ミノキシジルには血管を拡張し、循環を促進する作用があります。
つまり、毛根の血流を改善し髪の成長と発毛を促すわけです。
抜け毛予防の効果が期待されるプロペシアなどが「守りの治療薬」と言われるのに対し、ミノキシジルが「攻めの治療薬」と呼ばれるのもそのためです。
日本では外用タイプ(塗り薬)のミノキシジルが認可されており、ジェネリック治療薬も存在します。
正規品のミノキシジルが1ヵ月あたり8,000円程度なのに対し、ジェネリック治療薬の場合は4,500〜7,500円程度です。
1本あたり3,000円かつミノキシジルの配合濃度が国内最大である発毛剤はこちらをご覧ください。
新薬とジェネリックの【同じ】ところ
新薬であってもジェネリックであっても、同じように気をつけなければならない点があります。
- 自分に合った薬を選ぶ点
- 副作用のリスクがある点
- 保険適用はされない点
それぞれについて解説します。
自分に合った薬を選ぶ点
AGAを予防もしくは改善したい場合、新薬であってもジェネリックであっても、自分に合った薬を選ぶことが重要です。
具体的には下をご覧ください。
- AGAの進行を食い止めたい:プロペシア、ザガーロ
- 発毛を促したい:ミノキシジル
プロペシアやザガーロはどちらかというと抜け毛を予防するための薬であり、AGA治療に関しては「守りの治療薬」として位置づけられています。
一方、ミノキシジルには発毛を促進する効果が期待されており、AGA治療における「攻めの治療薬」として位置付けられています。
そのため、抜け毛を予防する目的であればプロペシアやザガーロを利用し、発毛を促進する目的であればミノキシジルを利用するのが基本です。
プロペシアやザガーロとミノキシジルは作用機序が異なるため、併用するとより高い治療効果を期待できるのです。
まずはプロペシアやザガーロとミノキシジルとを併用し、ある程度の発毛が見られたら、プロペシアのジェネリックに切り替える手もあります。
副作用のリスクがある点
新薬であってもジェネリックであっても、副作用のリスクがある点は同じです。
たとえば、プロペシアやザガーロには男性機能を低下させる副作用が報告されていますが、基本的にジェネリック剤も変わりません。
発現率は数%程度なので、心配しすぎる必要はないといえるでしょう。
外用薬であるミノキシジルにも、深刻な副作用のリスクはありません。
ただ、体質や肌質によっては、頭皮のかゆみや赤みを引き起こしたり、アレルギー反応が出たりする方もいます。
詳しくは下の記事をご覧ください。
保険適用はされない点
新薬であってもジェネリックであっても、AGA治療には原則として保険が適用されません。
そのため、AGAの治療にかかる費用はすべて自己負担です。
AGA治療の保険が適用されないのは、AGAによる薄毛が命に危険があるような病気もしくはケガではないからです。
保険が対象としているのは、基本的に、放置した場合に生命活動の危機を生じるような病気や身体の不調を招くようなケガに限ります。
詳しくは下の記事でまとめています。
ジェネリック治療薬のメリット・デメリット
AGAのジェネリック治療薬は先発薬と比べた場合、次のようなメリット・デメリットがあります。
- メリット:効能は変わらないが、安く買える
- デメリット:海外の製品は危険性が高い
それぞれ解説します。
メリット:効能は変わらないが、安く買える
AGAのジェネリック治療薬を利用する最大のメリットが、新薬に比べて治療費を安く抑えられる点です。
AGAは進行型の脱毛症であり、いったん発症した場合、完治することがありません。
ただ、ゆっくりと進行する特徴もあるため、適切な治療を続けることで年齢相応の毛髪量を維持することが期待できます。
ジェネリック治療薬は治療費を低く抑えられるため、治療を続けやすくなります。
そのうえ、有効成分が変わらないため効能も先発品と同じです。
AGA治療を検討している場合も、薬代が抑えられると、治療に対する心理的なハードルが低くなるでしょう。
デメリット:海外の製品は危険性が高い
AGAのジェネリック治療薬を海外から個人輸入する方もいますが、自己判断で海外製の治療薬を服用するのは危険です。
なぜなら副作用が出ても、国による救済措置が受けられないからです。
他にも偽物を購入してしまったり、説明文が読めずに誤った服用をしたりする恐れがあります。
アレルギー反応や副作用の心配をせずにAGA治療を続けるためにも、かならず専門のクリニックで服用してもらいましょう。
なお、ミノキシジルの発毛剤は通販でも購入可能です。
まとめ
AGAのジェネリック治療薬についてまとめます。
- ジェネリックは新薬に比べて低価格である
- ジェネリックにも新薬と同じ効果が期待できる
- 副作用の可能性があることを知っておく
- ジェネリックを利用する場合も専門医に相談する
AGAは根気よく治療を続ける必要があるため、低価格のジェネリック治療薬は強い味方になります。
ジェネリック治療薬は新薬と同じ効果が期待できますが、個人輸入などで購入するのはおすすめしません。
かならず専門医に相談して処方してもらいましょう。