これってM字はげ?セルフチェック方法と対処法について
生え際が後退しているのに気づくと「M字はげなのでは」と不安になりますよね。
大事なのはM字はげが「生まれつきなのか」「AGAなのか」を判断することです。
そこで本記事では、専門家監修のもと以下の点を解説します。
- M字はげの見分け方
- M字はげになる原因
- クリニックでの診断方法
- 治療の必要性
記事を最後まで読むことで、高確率で「M字はげかどうか」を判断でき、治療するために「どうすればいいか」がわかります。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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M字はげとは?
M字はげには、明確な定義がありません。
医学的な用語でもなく、単に「薄毛の症状がM字のように見える」というだけです。
ここで大事なのがM字が「生まれつきなのか」「生え際の後退によるものなのか」という点です。
中には、生え際が生まれつきM字になっている方もいます。
一方で、AGAなどの進行によってM字になったケースもあるのです。
後述しますが、AGAを発症すると治療しない限りM字がどんどん進行してしまいます。
生え際が後退し、最終的に髪の大部分が抜け落ちてしまいます。
「昔はM字じゃなかったのに」
「以前よりも生え際が後退している気がする」
このように感じる場合、AGAを疑いましょう。
M字はAGAの初期症状である可能性が高いので注意が必要です。
M字はげのセルフチェック方法
M字はげかどうかをセルフチェックする方法は、主に2つあります。
- 指を使って測る
- メジャーを使って測る
どちらも数分程度で簡単に確認できますので、是非ご自分でチェックしてみてください。
Ḿ字が生まれつきなのかAGAによるものなのか、完璧ではありませんが判断の参考にできます。
指を使って測る
指2本を使うだけで簡単に判断する方法があります。
- 額にシワが寄るくらい、思いっきり目を見開く
- できたシワの一番上に指を置いて、もっとも深い生え際との距離を測る
- その距離が指2本分以上あるか確認する
指2本以上の距離があれば、M字はげの可能性が高いと言えます。
この方法であれば、鏡を見るだけで道具も不要です。
また、目の前に鏡があれば手軽に始めることができます。
まずはこのチェック方法から試してみましょう。
ただ、この方法で判明した結果はあくまで目安です。
指の太さにも個人差があることから、確実に「M字はげである」とはいえません。
さらにはっきり確認したい場合、メジャーを使って測る方法も試してみてください。
メジャーを使って測る
メジャーを使って測る具体的なチェック方法は次の3ステップです。。
- 耳の真上から頭頂部に真っ直ぐ線を引く
- ①の線と生え際の一番深い所をメジャーで測る
- その距離が2㎝以下か確認する
距離が2㎝以下であれば、生え際が後退しているということであり、M字はげの可能性があります。
この方法は鏡を見ながらのセルフチェックとなるため、少々難しい作業になるかもしれません。
第三者にチェックしてもらう方法としておすすめなのが「HIX(ヒックス)」です。
HIXとは無料で使えるAGA管理アプリで、毛髪診断士とAIが薄毛の状態を診断してくれます。
専門家にチャットで相談することもできるので、気になる方はぜひ使ってみてください。
M字はげになる原因は?
M字はげになる原因は主に2つあります。
- 牽引性脱毛症
- AGA
この2つがM字はげにどう影響するのかを以下で解説します。
牽引性脱毛症
原因の1つとして挙げられるのが牽引性脱毛症です。
前髪を強く引っ張るヘアスタイルを続けていると、頭皮が血行不良になってダメージを受けてしまいます。
その結果、一時的な脱毛症になってしまうのです。
男性でもロングヘアやオールバックにしたり髪を縛ったりする習慣がある人は、牽引性脱毛症のリスクが高まります。
ただし、M字はげの原因が牽引性脱毛症なら、髪型を変更して頭皮の負担を減らしたり分け目を変えたりして症状を改善することができます。
特にオールバックは「はげる」と言われていますが、多くはこの牽引性脱毛症です。
詳しくは下の記事をご覧ください。
AGA
M字はげの原因としてもっとも多いのがAGA(男性型脱毛症)です。
AGAは、5αリダクターゼという酵素が男性ホルモンをDHT(ジヒドロテストステロン)に変えてしまうことで発症します。
DHTが毛母細胞にダメージを与えて、ヘアサイクルを乱してしまうのです。
AGAはまず生え際の後退から始まります。
したがって、M字はげはAGAを発症した兆候ともいえるわけですね。
冒頭でも述べましたが、AGAは進行性なので治療しないと知らない間にどんどん進行していってしまいます。
逆に言うと、治療することによってある程度食い止められる可能性があるのです。
AGAに関しては、下の記事で詳しくまとめています。
クリニックにおけるAGAの診断
「AGAかもしれない」と感じたら、クリニックの受診がおすすめです。
クリニックではおもに以下の方法でAGAかどうかを診断しています。
- 問診・触診
- マイクロスコープによる視診
- 血液検査
詳しく解説します。
問診・触診
はじめてクリニックに受診する場合、まず専門医による問診や触診、視診が行なわれます。
事前に記入した問診票を確認しながら、触診、視診によって頭皮の状態を診察します。
クリニックによって多少違いはありますが、確認されるのはおもに以下の点です。
- 家族にAGAの人がいるか
- 薄毛が気になっている箇所はどこか
- 薄毛を気にし始めたのはいつか
クリニックによっては、初回からオンラインで診察してくれるところもあります。
初回からオンライン診察してくれるおすすめのAGAクリニックは下の記事をご覧ください。
マイクロスコープによる視診
問診や触診後に行われるのは、マイクロスコープによる視診です。
マイクロスコープによって、頭皮と毛髪の状態を詳細に観察してもらいます。
薄毛が生じている部分と正常な部分との毛髪の細さや柔らかさ、髪の毛の密度などを比べ、AGAの進行度合いを確認することが目的です。
血液検査
血液検査には以下の目的があります。
- 薄毛の理由がAGAなのかを調べる
- 投薬治療を受けることができる体の状態かを確認する
- AGAに関する遺伝子を調べる
薄毛になる理由は、AGAだけとは限りません。
ほかの病気で脱毛症が起きていないかも血液検査で確認します。
また、投薬治療が可能か確認する意味もあります。
AGA治療は内服薬が処方されることも多いからです。
薬を代謝する肝臓の機能が落ちている場合には、投薬治療ができない可能性もあるのです。
AGAは「遺伝しやすい」と言われています。
血液検査で遺伝子を調べれば、「AGAになりやすいかどうか」がわかるのです。
AGAによるM字はげの改善には治療が必須
M字はげの原因がAGAである場合、以下2つの理由から早期治療がおすすめです。
- AGAは治療しないと進行し続ける
- AGAは早期治療が重要
以下で解説していきます。
AGAは治療しないと進行し続ける
今まで説明してきたとおり、AGAは治療しないと進行し続けます。
風邪などと違って、男性が生きていく中で必要不可欠な「男性ホルモン」が原因だからです。
ここで大事なのが「科学的根拠に基づいた治療方法を試す」という点です。
よくある次のような治療方法は科学的根拠がなく、あまり意味はありません。
- ワカメなどの海藻を食べる
- オナ禁する
- 頭皮をトントンして血流を促す、など
「科学的根拠に基づいた治療方法」は次で詳しく紹介します。
AGAは早期治療が重要!
上述した理由でAGAは早期治療が大事ですが、治療方法として推奨されているのは以下の3つです。
- フィナステリドの内服
- デュタステリドの内服
- ミノキシジルの外用
フィナステリドとデュタステリドは5αリダクターゼの働きを阻害することができます。
したがって、AGAの進行を食い止められる効果が期待できるわけです。
しかし、どちらもクリニックを受診しないと処方してもらえません。
ミノキシジルは国内で唯一、発毛効果が認められた成分です。
フィナステリド・デュタステリドと違って、通販でも購入できます。
国内最大濃度かつ1本あたり3,000円で購入できるミノキシジル発毛剤はこちらをご覧ください。
まとめ
M字はげのセルフチェック方法と対処法についてまとめます。
- M字はげは前髪の生え際がM字型に薄くなっている状態
- 原因には牽引性脱毛症も考えられるが、AGAによるものがほとんど
- クリニックでの診断では問診などの他に血液検査も実施されている
- M字はげは治療が必要
- まずはミノキシジルの外用からはじめる
M字はげの多くはAGAが原因です。
放っておくとM字型の薄毛がどんどん広がってしまうので、薄毛の症状に気が付いたら早めにクリニックを受診するかミノキシジルによる治療をはじめましょう。