【薬剤師監修】中高生でフケが出る原因とは?今すぐにできる対策をご紹介
「フケをなんとかしたい」
「他の人に比べてフケが多い気がする」
このような不安を抱える中高生も少なくないでしょう。
フケが出るのはおかしなことではありませんが、大量に出る場合、なにかしらの異常が現れている可能性があります。
本記事では薬剤師監修のもと、以下の点を解説します。
- フケについて
- 中高生でフケが大量に発生する理由
- 中高生でもできる正しいフケの対策方法
「なぜフケが出るのか」がわかり、正しい原因と対策を見つけられるため、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
-
北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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フケとは
フケを一言で表すなら「剥がれ落ちた古い角質細胞」のことです。
肌は、4つの層に分かれ常に細胞分裂を繰り返しています。
最下層で作られる新しい細胞は古くなるにつれてどんどんと上に押し上げられ、最終的に一番上の角質層に届くと剥がれてフケとして体外に排出されるのです。
ここではまず、フケに関する以下の2点をお伝えします。
「脂性フケ」「乾性フケ」の2種類に分けられる
フケの発生のしやすさは年齢・季節などによって異なる
「脂性フケ」「乾性フケ」の2種類に分けられる
フケは2種類に分けられます。
フケの種類 | 原因・特徴 |
|
皮脂が過剰分泌することで常在菌が異常繁殖してしまうことが原因 |
頭皮や髪に貼りつきやすい | |
黄色味がかった白色 | |
サイズが大きくベトベトしている | |
|
頭皮の乾燥・皮脂の分泌の減少により角質細胞が本来より早く剥がれることが原因 |
頭皮や髪から落ちやすく服に細かく貼りつきやすい | |
白色 | |
粉のようにパラパラ落ちる |
脂性のフケは、皮脂が過剰分泌することで常在菌が異常繁殖してしまうことが原因です。
毛穴をふさぐほど大きくベトベトしているという特徴があります。
一方、乾性のフケは頭皮が乾燥したり皮脂の分泌が減少したりすることで生じるとされています。
細かい粉のようにパラパラ落ちて、衣服に貼りつきやすいという特徴があります。
フケについては下の記事でもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
フケの発生のしやすさは年齢・季節などによって異なる
フケは年齢によって「発生のしやすさ」が異なります。
男性の場合、10〜14歳で皮脂の分泌量が増え始め「60代まで続く」と言われています。
つまり、男性は女性に比べて「フケが出やすい体質である」と言えるため、フケが出るのは珍しいことではないのです。
さらに秋から冬にかけては空気が乾燥するため、元々乾燥肌の人は乾性のフケが出やすい状況になります。
このように、フケの発生しやすさは年齢や季節によっても違いがあると言えます。
中高生にフケが発生しやすい6つの理由
多少のフケであれば、中高生だけでなく誰にでも発生します。
しかし、フケが目立つ場合には、皮脂の過剰分泌や乾燥などで頭皮環境が悪化している可能性があるので注意してください。
中高生にフケが発生しやすくなる理由には次の6つが考えられます。
- 活発なホルモン分泌
- 過度なストレス
- 紫外線の影響
- シャンプーのすすぎ残し
- 誤ったヘアケア
- 生活習慣の乱れ
以下でフケの理由について詳しく解説します。
活発なホルモン分泌
男子は思春期になるとテストステロン(男性ホルモン)が増えるとわかっています。
思春期には、精巣のテストステロン産生が増えます。
男性ホルモンには、皮脂分泌を増加させる働きがあります。
男性ホルモンは、皮脂腺の機能を亢進し、皮脂分泌を増加させざ瘡の重要な基礎条件である脂漏状態を作り上げると考えられている。
上述したとおり、フケが大量に出る原因の一つは皮脂の過剰分泌です。
したがって、中高生は皮脂分泌が過剰になりやすく、フケが出やすくなってしまうのです。
過度なストレス
中学生や高校生は思春期を迎えて心と身体が成長していく時期です。
特に心の面では、将来への不安や人間関係などの悩みから精神的ストレスが溜まりやすくなります。
原因が分からずに気分が落ち込んだりイライラしたりしてしまうのも思春期の特徴です。
ストレスを溜め込んでしまうと自律神経が乱れ、頭皮の血行不良や皮脂の過剰分泌からターンオーバーが乱れやすくなります。
その結果、頭皮環境が悪化してフケが出やすくなるのです。
紫外線の影響
中高生のフケの理由として紫外線の影響も考えられます。
特に、運動部などで紫外線を長時間浴びる機会の多い人は、頭皮をバリアする頭皮の角質層が厚く硬くなってしまいます。
そうすると頭皮が水分を失い、フケが出やすくなってしまうわけです。
シャンプーのすすぎ残し
シャンプーのすすぎが不十分だと、泡の成分が汚れに変化して毛穴を詰まらせてしまいます。
毛穴が詰まると頭皮環境が悪化して、フケが出やすくなってしまいます。
中高生はワックスなどを付ける方も多いでしょう。
ワックスを付けた場合は、いつも以上にしっかり洗い流すようにしてください。
誤ったヘアケア
中高生は男性ホルモンの影響から頭皮の皮脂が多くなり、さらには部活動などで汗をかくため、とにかく髪や頭皮を清潔にしたいと思うことでしょう。
そういう気持ちから洗浄力が強いシャンプーを使用したり一日に何度もシャンプーしたりすると、かえってフケを増やしてしまう原因になります。
間違ったヘアケアをすると頭皮環境が悪化し、皮脂の過剰分泌をまねきます。
毎日きれいに髪を洗っていてもフケが多く出る人は、ヘアケアを見直す必要があるでしょう。
生活習慣の乱れ
食生活がフケの原因になっている可能性もあります。
中高生の好む食べ物には、脂質や糖分、塩分を多く含むものが多いからです。
生活習慣が乱れると栄養素の吸収率が下がったり成長ホルモンが十分に分泌されなかったりしてしまいます。
中高生でも今すぐにできる!フケ対策
フケが気になるなら、まずは以下の点を見直してみましょう。
- 正しい洗い方を知って洗髪する
- 生活習慣を見直す
- 紫外線対策をする
- スタイリング剤の使用を避ける
正しい洗い方を知って洗髪する
毎日シャンプーしているのにフケがたくさん出る場合、髪の洗い方を見直しましょう。
以下の洗い方を参考にしてください。
- シャンプーの前に十分にブラッシングをする
- 十分に髪を濡らす
- シャンプーは頭皮に直接つけずに手に取って泡立てる
- 頭皮をマッサージするように指の腹で優しく洗う(爪を立ててごしごし擦らない)
- 38〜40度くらいのぬるま湯で3分間ほどしっかりとすすぐ
使用するシャンプーは洗浄力の強いアルコール系シャンプーや石鹸系シャンプーではなく、低刺激のアミノ酸系のものがおすすめです。
詳しくは下の記事をご覧ください。
生活習慣を見直す
栄養バランスを考えた食事と規則正しい生活リズムは、フケを防止するうえで大切です。
特に、十分な睡眠を取ることは、フケの原因となるストレスを緩和するためにも必要です。
成長ホルモンは睡眠時に多く分泌されます。
フケだけじゃなく将来の薄毛対策にもつながるので、今のうちからしっかりと睡眠時間を確保しましょう。
紫外線対策をする
紫外線により頭皮がダメージを受けると、ターンオーバーが乱れやすくなります。
日焼けした肌を修復しようとして、普段よりも角質が早く剥がれ落ちてフケが目立つようになると言われているのです。
スプレータイプの日焼け止めや帽子などで頭皮を守ることをおすすめします。
スタイリング剤の使用を避ける
フケが気になる時には、できるだけスタイリング剤の使用を避けるようにしましょう。
整髪料は油分が多く、毛穴をふさいでしまう恐れもあるからです。
ただ、スタイリング剤が悪いわけではありません。
成分が残ってしまうとフケにつながりやすいというだけなので、しっかりとシャンプーして洗い流せば基本的には問題ないでしょう。
まとめ
中高生のフケの原因と対策方法についてまとめます。
- フケとは剥がれ落ちた古い角質細胞のこと
- フケにはベトベトした大きな脂性のフケ、カサカサした小さな乾性のフケの2種類がある
- 年齢や季節によりフケの発生のしやすさが違う
- 頭皮環境が悪化するとターンオーバーのサイクルが乱れフケが発生する原因になる
- 頭皮ケアをみなおしたりシャンプーを変えたりするのが大事
中高生のフケは、今回紹介したことを実践すればある程度防げます。
ただ、中高生がフケ以外にも気をつけなければならないのが「若ハゲ」です。
若ハゲに関する原因や対策は下の記事をご覧ください。