【薬剤師監修】薄毛かくしにはかつら?増毛?それぞれのメリット・デメリットをご紹介!
薄毛を根本的に改善するためには、専門のクリニックで治療を受けるのが一番です。
ただ、治療効果が出るまでには半年程度の時間がかかるので注意してください。
「改善効果が出るまで薄毛を隠したい」
「薄毛を隠す方法が知りたい」
本記事ではこのような悩みがある方に、薄毛を隠せる方法を紹介します。
- 薄毛を隠すかつらと増毛の特徴
- かつらと増毛のメリット・デメリット
- かつらと増毛それぞれに向いている人
最後まで読むことで、薄毛を隠す方法として「自分はかつらと増毛、どちらを選択すればいいか」がわかります。
この記事の監修者
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北海道大学大学院卒業
薬局薬剤師としてAGAや壮年期脱毛症、円形脱毛症の医薬品調剤や服薬相談を多数経験
薄毛の悩みを解決できる医学薬学知識を啓蒙することで、患者さんのより良い人生に貢献したい
と思っております。
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2種類の薄毛隠しの選択肢
薄毛を隠す方法としては、主に次の2つがあります。
- かつら
- 増毛
それぞれの特徴や費用の目安について解説します。
かつら
薄毛を隠す方法の1つがかつらです。
以前はかつらをしていると不自然なため、かえって薄毛であることがバレやすかったのですが、最近は自然な仕上がりで装着時の違和感もありません。
また、かつらの着用は「薄毛を改善させるものではない」にせよ「QOLを増加させる」ともわかっています。
以上より,かつら着用は脱毛症状を改善するものではないが,通常の治療により改善しない場合や,QOLが低下している場合に,行ってもよいことにする.
かつらの料金はピンからキリまでありますが、オーダーメイドで作った場合がおよそ40〜60万円、既製品でおよそ10〜30万円が目安です。
増毛
薄毛を隠す方法として、増毛という手もあります。
増毛はかつらとは異なり、後頭部や側頭部にある自分の髪を薄毛部分に移植することで髪を増やすのです。
増毛にかかる費用は、増やす髪の毛の本数や範囲によって異なります。
一般的には増やす人工毛1本あたり、およそ30〜100円が目安と思っておけばよいでしょう。
人工毛を増やす治療には人工毛植毛といった治療法もあります。
しかし、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」では「人工毛植毛は行うべきではない」とされている点に注意してください。
詳しくは下の記事で解説しています。
かつらのメリット・デメリット
かつらと増毛、両方にメリットとデメリットがあります。
まずはかつらのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリット
かつらのメリットとしては、次のような点があげられます。
- 簡単にボリュームアップできる
- 種類が豊富
- おしゃれ感覚で試せる
かつらのメリットの1つとしてあげられるのが、簡単にボリュームアップできる点です。
発毛治療の場合、髪の毛が生えてきたと実感するまでに、半年から1年かかることも珍しくありません。
かつらであれば手軽に付けられて、簡単に髪の毛全体のボリュームをアップさせることが可能です。
種類も豊富なので、自分に合ったヘアスタイルにすることも簡単です。
さらに、髪の毛の質を選ぶこともできます。
髪の毛のボリュームが減少しているときにはできなかった新しい髪型を、おしゃれ感覚で試すことも可能です。
上述したとおり「QOLが上がる」とわかっているため、毎日が楽しくなり、前向きに生きられるようになる可能性もあります。
デメリット
かつらの主なデメリットは以下の通りです。
- 蒸れやすい
- 細菌繁殖の恐れがある
- 周りにバレる可能性がある
かつらを使用する際の最大のデメリットは蒸れやすいことです。
通気性がよくないため、どうしても蒸れやすくなってしまいます。
頭皮が蒸れると炎症を起こしたり、雑菌の繁殖を招いたりするリスクも高くなります。また、「髪型がまったく変わらない」など周りにバレてしまう可能性もあるため注意が必要です。
増毛のメリット・デメリット
増毛は自分の髪を利用するので、かつらに比べて自然な仕上がりになります。
では、増毛にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット
増毛には主に次のようなメリットがあります。
- 正常な髪が生え続ける
- アレンジがしやすい
- 周りにバレにくい
自毛植毛で増毛した場合、健康な部分の髪を毛根ごと移植します。
AGAの影響を受けていない毛根がそのまま移植されるため、抜け毛に悩まされる心配がほとんどないのです。
自分の髪の毛を利用しておこなうため、アレンジがしやすい点もメリットの1つです。
かつらとは異なり、部分的にカラーを入れることもできますし、パーマをかけることもできます。
また、増毛は少ない本数からでも始めることができます。
周りに気づかれないまま、少しずつこっそりボリュームアップさせることもできるでしょう。
デメリット
増毛には主に、次のようなデメリットがあります。
- 費用が高い
- 効果が出るまでに時間がかかる
- 傷跡が残ることがある
増毛はAGAの高い改善効果を得られる一方で、費用がかなりかかってしまいます。
一般的には数十万、場合によっては数百万かかってしまうケースもあることに注意してください。
また、かつらがすぐに薄毛を改善できる一方で、増毛は効果が出るまで時間がかかります。
さらに、手術が必要なので、傷跡が残ってしまう恐れもあるでしょう。
詳しくは下の記事をご覧ください。
かつらが向いている人
かつらは一般的に、次のような方に向いていると考えられます。
- 部分的に薄毛をカバーしたい人
- 自分好みの髪型を楽しみたい人
それぞれについて解説します。
部分的に薄毛をカバーしたい人
かつらが向いているのは「部分的に薄毛をカバーしたい人」です。
隠す範囲が決まっていれば、全体的に頭部を覆う必要がありません。
その分だけ、費用を抑えることにもつながります。
隠す範囲が狭ければ、部分かつらを使うのもおすすめです。
ただし、部分かつらを使う場合、周りの自毛と自然になじませる技術が必要です。
「今までAGA治療をしたけれど効果がなかった」という方にもおすすめします。
かつらを使えば、手術や治療をすることなく薄毛を隠せます。
自分好みの髪型を楽しみたい人
自分好みの髪型を楽しみたい人にもかつらは向いています。
かつらを使えばいろんな髪型を楽しめるからです。
薄毛が進行した場合の悩みの1つが、自分で思ったような髪型にできない点です。
髪の毛の量が少なくなれば、それだけ髪型の選択肢は減ってしまいます。
かつらは非常にバリエーションが豊富です。
単に薄毛を隠すだけじゃなく、これまでできなかった髪型にチャレンジすることができるでしょう。
増毛が向いている人
増毛が向いている人は以下のとおりです。
- パーマやヘアカラーを楽しみたい人
- 極力周りにバレたくない人
それぞれについて解説します。
パーマやヘアカラーを楽しみたい人
パーマやヘアカラーを楽しみたい方は増毛が向いています。
増毛は自分の髪を使うため、自然な仕上がりになる可能性が高いのです。
かつらの場合はオーダーメイドであれ既製品を利用する場合であれ、アレンジに限界があります。
場合によってはかつらが傷んでしまい、何度も交換しなければなりません。
一方、増毛の場合、自分の髪の毛と同じようにアレンジが可能です。
毛根ごと移植するため、髪が傷んでもまた生えてくることが多いのです。
極力周りにバレたくない人
極力周りにバレたくない人にも、増毛はおすすめの方法です。
増毛は1本単位で増やす本数を調整できるので、かつらのように急に増えた印象を持たれることはありません。
また、かつらは何年経ってもまったく髪型が変わりません。
「髪を切った」「髪が伸びた」などの会話ができないため、場合によっては感づかれてしまいます。
植毛で増毛すると、このような違和感を抱かれることがないのです。
したがって、「バレたらどうしよう」とビクビクする気持ちを抱くこともないでしょう。
まとめ
かつらと増毛についてまとめます。
- 薄毛を隠す方法としてかつらと増毛がある
- かつらは手軽だが蒸れる点がデメリット
- 増毛は自然な仕上がりだが費用が高い
- 部分的に薄毛を隠したいならかつらがおすすめ
- 自然な仕上がりを期待したいなら増毛がおすすめ
かつらにも増毛にも一長一短がありますが、上手に使うと薄毛を隠せるだけでなく、オシャレを楽しむことも可能です。
薄毛を治療している方は、髪の毛が生えてくるまでのつなぎとして、かつらを利用する方法も検討してみましょう。